[Vol.72]レンタルサーバーの選択肢
現在、サーバーの中で一般的に広く利用されているのが「レンタルサーバー」です。レンタルサーバーにも専用サーバーや共用サーバーなど、用途に応じてさまざまなプランがあります。
専用サーバー
専用サーバーは、1台のサーバー(コンピュータ)を独占的に使用する契約形態です。
1台を占有するという点ではハウジングサービスと同様ですが、サーバー本体の所有権はあくまでもレンタルサーバー会社にあり、月々の利用料というかたちで料金を支払います。サーバーを所有しない分初期費用も抑えられますし、万が一、サーバーがハード故障になったような場合でも代替サーバーを用意してもらえます。
また、サーバーのセキュリティ・アップデートが必要になった場合なども、基本的にはレンタルサーバー会社が保守を行ってくれたりと、運営のためのサポートもしっかりしています。ただし、毎月の利用料も数万円~十数万円程度かかるケースが多く、長期間運用を継続していくと割高になることもあります。
専用サーバーでは管理者権限を与えられるため、サーバーの設定を自由に変更したり特殊な機能を独自にインストールして使うことも可能ですが、その場合は社内にサーバーの知識を持った人材が必要になります。
専用サーバーは、負荷の高い大規模サイトや特にセキュリティを重視するようなケースにも適しています。
1台のサーバーを1つのWebサイト(ドメイン)で占有
共用サーバー
共用サーバーは1台のサーバーを複数のWebサイト(ドメイン)で共同で利用する形態です。サーバー容量などもプランに応じてさまざまに選ぶことができ、利用料も割安で運用できます。また、基本的なサーバー管理はすべてサーバー会社のほうで行ってくれるので、サーバーの知識があまりなくても運用することができます。
ただし、専用サーバーのように管理者権限は与えられないので、設定を自由に変更することは困難です。あくまでもサーバー会社が提供する範囲内で運用する前提になります。通常のWebサイトを運用する場合であれば、まずは共用サーバーの中から利用目的に合ったプランを選んでみるとよいでしょう。
1台のサーバーを複数のWebサイト(ドメイン)で共同で利用
VPSサーバー
専用サーバーと共用サーバーのいいとこ取りをしたサービスとして、VPSがあります。
VPSはバーチャル・プライベート・サーバー(Virtual Private Server)の略で、1台のサーバーを複数で共有して使う点は共用サーバーに似ていますが、共用しているユーザーごとに仮想的に管理者権限が与えられるので、専用サーバーに近い使用感で、ある程度自由にサーバーを運用できます。
また、1台のサーバーを複数で共用するので、利用料は専用サーバーに比べて割安になります。
1台のサーバーを複数で共有するが、仮想化により1人で占有しているような使い勝手