[Vol.65]メールアドレスの扱いにも注意しよう!
メールアドレスの扱いを誤っているケースがしばしば見受けられます。メールアドレスの扱いにも十分注意しましょう。
メールアドレスは個人情報か?
経済産業省のガイドラインによると、「特定の組織に所属する個人が識別できる場合
は個人情報に該当する」とされています。
例えば「keizai_ichiro@meti.go.jp」というアドレスは@(アットマーク)より後ろのドメイン名「meti.go.jp」で所属する組織が識別可能(例の「meti.go.jp」は経済産業省)で、@より前の「keizai_ichiro」部分でその組織に所属する個人名が識別可能になり、「個人情報」との認識になります。
一方プロバイダが発行するアドレスなどで、例えば「abc012345@freemail.com」のようにメールアドレスだけでは個人を識別できない場合は個人情報に該当しない、とされています。
しかし、メールアドレスが大量に流出したような場合には、アドレスによる個人の識別可否によらず個人情報漏えい事件として謝罪したりするケースも多々あり、たとえ特定の個人が識別できないアドレスであっても、個人情報として慎重に扱う必要があると言えます。
個人が特定できなくてもスパムメール*の攻撃対象になる可能性もあり、何らかの悪影響がおよぶ危険性がある限り、取り扱いには細心の注意を払いましょう。
なお、ドメインについての詳細は、[Vol.75]ドメイン選びは重要なポイントを参照してください。
*スパムメール
Webサイト(ホームページ)などから入手したメールアドレスに向けて、主に営利目的のメールを無差別に一括して大量送信すること。インターネットを利用したダイレクトメールのようなものです。
不特定多数への同報はBCCを使おう!
送信メールを作成する際、一般的なメールソフトでは、送信先アドレスの入力欄として「To(宛先)」「CC」「BCC」の3種類があります。それぞれの欄は、次のような用途で使い分けます。
送信先アドレス欄の使い分け
「CC」はカーボンコピー(Carbon Copy)の略で、領収書などのようにカーボン紙で複写した文書という意味です。「BCC」はブラインドカーボンコピー(Blind Carbon Copy)
の略で、複写した文書を隠すという意味です。
複数の取引先やお得意さまに案内を出す場合など、メールソフトのTo 欄に送信先アドレスを列挙しているケースがしばしば見受けられますが、これは立派な個人情報流出になるので、特に注意が必要です。不特定多数への同報配信は、BCC 欄を使うようにしましょう。